風速国造

風速国造(かざはやのくにのみやつこ・かざはやこくぞう)は、後の令制国伊予国中部、現在の愛媛県中部を支配した国造

概要

祖先

氏族

風早氏(かざはやうじ、は直)。

本拠

支配領域

国造の支配領域は当時風速国と呼ばれた地域、のちの律令国伊予国風早郡、現在の愛媛県松山市北部に相当する。同地域には律令制以前には風早評が存在した。

氏神

国造の氏神は愛媛県松山市八反地にある式内社国津比古命神社および櫛玉比売命神社。前者は国造の遠祖である天照国照彦天火明櫛玉饒速日命を主祭神とし、遠祖の宇麻志麻治命、初代国造の物部阿佐利命を配祀する。後者は尾張氏の遠祖である天道姫命を主祭神とし、饒速日命の妻である御炊屋姫命を配祀する。また、国津比古命神社は、初代国造の物部阿佐利が創建したと伝えられ、風早氏や物部氏の氏神として崇拝も厚かったという。

  • 櫛玉比売命神社古墳
    松山市高田にある全長75メートルの前方後円墳で、4世紀後半の築造。葺石が敷かれ、埴輪が発見されている。
  • 国津比古命神社古墳
    櫛玉比売命神社古墳に隣接する全長33メートルの前方後円墳で、櫛玉比売命神社古墳に次ぐ首長墓。

参考資料

  • 角川日本地名大辞典編纂委員会・編『角川日本地名大辞典(愛媛県)』 角川書店、1991年、ISBN 4-04-001380-8、26,192頁
  • 表示
  • 編集